今日のSINoALICE(シノアリス)はどうかな?
決月の泪ガチャで、Sの惑わしの目、Aの自警団の誇り、生贄の抱く大剣、白紙の魔書、異世界鉱物記、必中の弩、偽善者の施し、八裂きの槍、乙女の純真X2をゲット!
蜜月の夢ガチャで、SSの毒菓子の竪琴、Sの師の教え、無の教え、復讐の薙刀、Aの八裂きの槍、滅鬼の鉄槌、人形使いの魔法、乙女の純真、愛憎の槍、混沌たる欲望をゲット!
院長の遺書
私の生まれ育った国は裕福な国でした。
初めてこの島を訪れたのは、10年間のことでした。この時は比較的治安も安定していたのですが、新政府が樹立すると事態は一変しました。
独自の文化を築いていた先住民と政府軍との対立が敵かし、ついには大規模な戦闘に発展してしまったからです。
この紛争によって亡くなった犠牲者はゆうに5万を超えました。この島は肥沃で豊かな大地が広がり、豊かな狩り場にも恵まれています。
本来なら貧困とは無縁の人達なのに、なぜ自らの土地を追われ、困窮した生活を強いられるのでしょうか?
空腹が満たされているのにも関わらず何故争うのでしょうか?
私はその答えを知るためにこの島を訪れたのです。
激しい戦闘によって難民となり、笑顔どころか表情を失った子供たちが大勢いたのです。
何か私にできることはないのだろうか?すぐに協力者を見つけ、私は孤児院を設立するこにいたしました。
はじめは住民の信頼を得ることができず仲間たちにはひどく不自由をさせましたが、数年の年月をかけ、ゆっくりと周囲に認められ始めました。
それからというもの私はその島に絶えず増え続ける難民となった子供たちを見つけては、支援を行うことにしたのです。
そこで私は先生と慕われるようにもなりました。
私は、紛争の原因になっている信仰上の確執を埋めなくてはならないとも思っていました。
程なくして、私の対処療法的な介入は資金面で行き詰ってしまいました。
そこで私は、より多くの子供たちを救うため金銭的に支援してくれる団体を探し始めたのです。
支援してくれる団体は見つかるのですが、どの団体も契約の段階になると交渉の打ち切りを切り出してくるのです。
詳細に踏み入ろうとすると「それは言えない」の一点張りです。
なぜなら世界で同じように搾取される地域があり、その地域を救おうとする活動は山のようにあるにも関わらず、どこも同じように解決していなかったからです。
活動を続けしばらくの時が経ち一通の封書が届きました。その質の悪い紙にはたった一言「お前を見ているぞ」と現地の言葉で記されていました。
私に対する警告としてその一言は充分すぎるものでした。
10匹の子供たちが私の愚かな行動によって組織にさらされてしまいました。
その日、私は初めて妻に弱音を吐き、資金を集めることをあきらめたのです。
資金が底を尽きようとする今、施設を継続することすら困難になっています。施設を運営する者たちですら、食べる物がありません。
ですから私は、新たな食糧確保の計画を立てる必要がありました。
それが許されざる背徳的な行為であろうと残された子供たちを救うにはそれ以外には手立てがなかったのです。
ある日、帰りの遅い私を心配して妻が探しに来ました。
きっと妻は気付いていたのでしょう。私がどこで食料を調達しているのか。そして、何も素材にして子供たちの空腹を満たしているのかについて。
妻は、無言で墓を掘り起こす私の手伝いを始めたのです。
すべてが終わり、祈りをささげる私の隣で妻は小さくつぶやきました。
「これからは私も背負うから。」
私たちの糧となった者への償いとして、お菓子のように飾り付けることにしました。
子供たちは笑顔でお菓子をむさぼります。
ですが、彼らが喜んで口にしているのはかつて彼らの家族だったモノです。
私は、歓喜する子供たちの食事風景を眺め続けました。
素材を知っているのですから私は食事に手を付けることができません。
そして皆が寝静まった後、死者を掘り起こすのです。
無理やり集めた子供たちを、無責任に下界へ放り出すことはできなかったのです。
本当はもう、かつての私の偽善者のような行いを後悔しているのです。
孤児院なんて創らなければよかった。
そう思っているのです。そして今私のしていることは、ただの自己満足だったとようやく理解しました。
そのせいで、悪気はないのに子供たちは同種喰いの十字架を背負い生きることになってしまったのです。
私はもう、子供たちの笑い声を聞くだけで吐き気を催すようになっていました。
この子が死んだ後に解体する自分を想像し、頭が変になりそうでした。
いや、もうとっくに狂ってしまっていたのです。
だって私は・・・
その痩せほそろえた腕をもぐ音が聞こえぬよう!
その柔らかな臓物を引きちぎる音が聞こえぬよう!
大きな声で歌うようになっていたのですから!!
ゴメンナサイコドモタチ
そんなわけで自らの意志で命を絶つことにしました。
なにもかも中途半端で申し訳ありません。きっと私が死んだら、子供たちは再び荒れ果てた世界へと放りだされるでしょう。ですがもう、なんでもいいのです。
結局残されたものたちの心配をしているうちはこの業苦から逃れることはできないのですから。
「さようなら、世界に呪いあれ。」
わ~い!今日のケーキはおっきいね!
あれ?ママ先生どうして泣いているの?
・・・センセイかえってくるよね?
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