今日のSINoALICE(シノアリス)はどうかな?
新宿の奥まった場所にあるラブホテル街にボツボツと灯りが目出ち始める時刻。
男のことを「先生」と呼んでいる少女。
許されないその関係は、男の言葉によって終わりを迎えようとしていた。
少女は「先生」に泣きすがる。
行為が終わってから別れを告げる男の卑怯さと、お腹の中にできてしまった子供のことを。
先生は子供を疎ましく思ったんだろうか?
子供?それは私の事?
それとも、この、お腹の中にいる子の事?
措置上野男性に支配されるのは好き。
いつでも女子の方が、若くて弱くて悲しい。
そうあるべきだと思わない?
先生は優しい人だった。いつでも笑顔で私の悩みを聞いてくれるから。
先生はズルイ人だった。いつでも笑顔で私の弱みにつけこんでくるから。
私より若い男は嫌い。
まるで私が歳を取ったようかのように感じるから。
お腹の中の子供を堕ろす気にはなれない。
お腹の中の子供を産む気にはなれない。
2つの矛盾した問いの間をグルグルと回り続けている。
男はバカだから弱い女に群がる。
弱い女であることは、生きる術かもしれない。
だからあの人がいないとダメ・・・
あの人は卑怯だ。
今、上司がベッドの上にいる。
私は床の上に座って、○×している。
これは悲劇。
悲しい悲しい、悲劇の物語。
女子高生が薄暗い不倫の話をしている。
その後ろに立っているラブホテルの6階。
広いスイートルームの中では、OLが途方に暮れていた。
ベッドの上に上司だった男が倒れている。
恋人と言うにはやや年上すぎる男の首にはクッキリと湿られた跡が残っている。
私は悪くない。私は被害者だ。
特殊な性癖を持つ彼のために首を締めただけなのだから。
都会の片隅にあるヨクボウの街で、二人の女が泥のような運命に囚われていた。
不倫教師に捨てられた女子高生は、それでも教師の事が好きだった。
彼女にとっては教師が世界の全てだったから。
ただ言われるままに性的プレイで首を締め上司を殺してしまったOL。
悲劇のヒロインとなった彼女は、戸惑いの中で興奮する自分の本性に気付いていた。
彼女たちに訪れる運命の日まで、あと7日。
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